読んだ!『IT』。

たった今読了〜。・・・面白かったあああ。まさに小説を読んだ充実感だ。
上下巻のハードカバーで読んだのだが、下巻はちょっち止めるのを我慢できない面白さ。
気がついたら夜中の2時で、そのまま読み進めたい誘惑を振り切り、続きは今朝で。
どーして面白い本を読んでると、仕事と違って、ちっとも眠くならないかなあ。
自分の脳ながら、ゲンキンなヤツだ。今日の能率が下がるから無理矢理寝たんだがな。


スティーブン・キング、うまいっ!『キャリー』から読んでなかったが、また読みたい
作家さんが増えてしまった。なんつーか、「まっとう」なのだ。見識が。
最初は『屍鬼』っぽさも感じたが、そんなに病んでないというか、正義の血が流れて
いるのだ。そりゃ、グロい描写や酷い描写もてんこもりだがね。
ほんと、『ナニワ金融道』と並んで、中学生が義務教育を終了するまでに全員読め!と
言いたいなあ。変なパンフレットに金掛けるより、文庫本配っちまえー。


そして、あの事件。最初は不謹慎にも『バートン・フィンク』や『ラ・パロマ』を想像
してしまったが、報道を見ていると『魍魎の匣』系ではないかと。愛情というか、究極の
甘えのような気がする。4時間かそこらで自首しちゃったのは、メンテ的な問題かもしんない。
しかし、子どものためなら何でも赦せる母親は、自分が殺されても赦せるのだろうか。
または、自分の子どもが、「お母さんを殺しても、僕のためだったら赦してくれるよね」と
考えている場合、母はどう対処するのだろうか。
そんな風にゆがまない、健全な精神が育つ環境を保つには、ある程度自覚的でなければ
難しいところが、なんというか、空しい。テレビの価値観、政府の価値観、企業の価値観、
無批判・全肯定であびてたら、歪むしかないぢゃん。