『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』読んだ。

なんというか、体調がすっきりしなくて頭痛をこらえながら読むのにぴったり。
バリバリ元気な時に読むより、相乗効果で堪能できましたわ。って変か?
作品の位置としては、『ノルウェーの森』の1作前か。確かに方向的に下がっていく感じ。
これが色々経て、『海辺のカフカ』に行くのか。うーむ。ストイックさを考えると、
『ワンダーランド』の方が面白かったなあ。いかにも「ハードボイルド」的言い回しが
楽しく読めたり。(って、『長いお別れ』読まなくちゃである。)
そして『ノルウェーの森』以前のため、その手の描写は非常に淡泊。や、いいんですよ。


赤と黒』の話も出ていたが、この前、予備知識一切なしでなんとなく読みかけたのだが
ジュリアンに人妻がまんまとよろめく(死語)ところで、なんだ昼メロかよ!と思って
やめちゃったんだよな。まだ1/4も進んでなかったから、そこから先が面白いのかなあ。
バルザックも面白いのかなあ。そして『カラマーゾフの兄弟』!これは必読ですか?必読ね?
わかったよ、もー、読みますよ!


人によって求めるものが違うと思うのだが、自分的には『ブレイブストーリー』で足りなかった
部分がたっぷり堪能できませり。当然ドラゴンに乗ってチャンバラてのはないけど、異世界
現実世界のリンクの仕方というか、そのあたりの酩酊感がもー、求めてたのはこれだよ!って
感じで。ほんとに満足できたのだ。
「僕」と「私」の人称の違いに半分くらい読むまで気づかなかったけど。暗闇を辿る過程で
はっと気づいて、げげっ、『it』みたいな仕掛けが??とあわてて前のページをめくったのだが
流石にそこまでの仕掛けはなかったよーで。うがちすぎたぜ、自分。
しかし、もーちょっとつっこんでもらいたかった部分もある。異世界の母とか、耳抜きの話とか
肥満とブラックホールとか。まあ、それは自分で咀嚼して楽しめばよいことだがね。


うーん、あと残すは『ねじまき鳥』と『スプートニク』だな。なんか、制覇してくのも残り少ないと
寂しいなあ。本の最後のページが少なくなっていくのと一緒で。