『歯車』読んだ。

今日はコマギレに時間が空いたので、青空文庫でDLしていた『歯車』を読了。
芥川ってちゃんと読んでなかったんだよな。そーいえば。で、これは晩年の作。
例のドッペルゲンゲル譚が出てくる話だが、まー、ちらっと出てくる程度。
しかしなあ。頭が良すぎるのも考え物だぞ。精神的に強迫観念があるからこそ、
このような作品ができる訳だが、この後ほんとに自殺しちゃうんだから、シャレ
になんないよおお。もっと楽天的にとか、鈍感にとか、考えすぎで笑っちゃうぜ
みたいな感覚があれば、死ななくて済んだんではないか。でもここまでギリギリ
だったからこそ後世に残る作品ができたのか?うーむ。
それにしても出だしから幽霊って、つかみはOK。これも、奇妙な符号が次から
次へ、っていう話なのだが。で、途中でさっくり小説1本仕上げたりなんかして、
ちょっと陽気になったり、また不吉な符号におののいたり、で本気でこんな日常
ぢゃ確かにラストの一文になってもしょうがないのか。この符号がこじつけ臭い
というか、微妙にありそうなレベルなのが、かえってリアル。
んで、また『カラマゾフ兄弟』ですか。古今東西継続して、そんなに影響のある
本なのかあ。あと、ダンテの『神曲』ね。これは青空文庫で読めるらしい。
が、読みにくそうだなあ。
芥川さん、他の作品もちゃんと読みます。
あ、そーそー。「マドリツドへ、リオへ、サマルカンドへ、」という一文があり、
サマルカンドってどこ?と思ったのだが、ウズベキスタンの古い都市でした。
どこからの出典なんだろう。て、今朝の番組で中央アジアで邦人2人が拉致されて
開放されたことに受けて、イエメン・マアリブの歴史が語られていたのを見た。
西洋と東洋の交わるところって非常に興味深いけど、今は危険地帯なんだよな。
で、歴史的遺産がどんどんぶち壊されてるのか。確かに、危険でも行ってみたい、
て気持ちはわからんでもないなあ。
・・・て思った日に『歯車』読んだってゆーのも奇妙な符号?←こじつけ。